大正期文芸教育運動の背後にある国家主義、経済主義の様相を検討し、片上伸を主要論客とする文芸教育の分野で規範とされた「ものの見方」、とりわけ「人格」主義的なそれが、歴史的には富国強兵という時代の要請によって現れたものである点を指摘した。