本稿は調査データを用いて、親子関係・友人関係の性差について、日本・韓国・中国の若者を比較した。性役割構造の強固な社会で予想される諸特徴を最も多く備えていたのは、日本の若者の親子関係・友人関係であった。ところが、日本の若者の性役割「意識」は中国・韓国の若者に比べて特に強いわけではなかった。こうした一見矛盾する結果が生じた理由について、データに基づく解釈がいくつか示された。