キーワード:社会調査法、単数選択法、評定法、相関、散布度
本稿は、社会調査の単数選択法において3個の事物(選択肢)から最良の1個を選択させる場合、個々の事物の選択確率と、個々の事物に対する人々の評価(評定値)の相関・散布度がどう関係するかを、事物への評価が多次元正規分布に従うという仮定の下に、数理的に分析した。その結果、次の4点が明らかになった。①他の条件が一定ならば、ある事物が選択される確率は、他の2個の事物に対する評価の相関が高まると必ず高まる。②他の条件を一定として、ある事物に対する評価の散布度(