個人間の社会ネットワークデータは①当事者による報告、②調査員による観察、③文献資料・記録などから収集される。特に報告データがよく用いられる。しかし海外の方法論研究を概観すると、報告データは客観的紐帯・弱い紐帯の把握に難点を持つ。しかもこの種の紐帯は一定の理論的意義を持つことがわかる。よって観察・記録データの活用や、特殊な調査法の工夫により、その種の紐帯を把握することが、方法論的課題となるだろう。