キーワード:1票の重み、最大較差、最適配分、マキシミン配分、逆転配分、2倍原理
最大較差は日本で1票の不平等を測る際の最もポピュラーな指標である。本稿は最大較差が最小となる定数配分、すなわち最適配分の性質を明らかにした。1票の重みや最大較差の偶然の一致が存在しない、ごく一般的なケースを分析したところ、次の3点が示された。最適配分の格差が2倍を超えるとき、それは①必ず一意に定まり、②逆転配分ではありえず、③アダムズ方式の解(マキシミン配分)に一致する。しかし、最大較差が2倍を下回ればこうした最適配分の望ま