キーワード:ラートゲン、日本人論、伝統社会、資本主義化、呪力剥奪 1907年にハンブルク拓殖研究学院に招聘されたラートゲンは、東アジア情勢にかんする詳細な講義を企てた。ところが、重度の気管支炎に罹患したため、その講義案を大幅に縮小せざるをえなくなる。そこで彼は、そこから漏れた内容を、公衆向けに語り、日本の資本主義化と伝統的精神文化との相剋の問題を論じた。