キーワード:実業教育、渋沢栄一、実業之日本社、商業道徳、関東大震災
帝国実業講習会は、大隈重信を総裁、渋沢栄一を副総裁として、1913年に発足した。これは実業之日本社の企画で、職業人・家庭人のための通信講座を提供し、『実業講習録』を頒布した。その内容は平易で、「勉学日誌」を付して、学習進捗を、受講者が自分で点検できるようになっている。さらに、読み物を付して乾燥無味を避けるなど、工夫が凝らされており、当時の学修需要に適応して会員数を増やした。雑誌形態の『実業講習録』は、月二回刊の24冊で完結するもので、製