安世高がgathaの訳語としてなぜ「絶」を採用したのか、また支婁迦讖はなぜこれを踏襲せずに新たなスタイルを確立させたのか、そして後世になって「偈陀」や「伽他」「伽陀」といった複音節詞に写されるようになっていく要因は何か。さらにまた「偈」とは「陀」や「他」が略された語彙なのか、「縛束」とは何かなどの諸問題に検討を加えた。