仏教音楽としての梵唄は三国から作られていく。すでに漢訳されていた仏典の偈頌がそのまま梵唄の歌詞として転用される傾向がある。覓歴が帛尸梨蜜多羅から伝えられた高声梵唄が白延訳と伝えられる現行の『須頼経』に説かれている偈頌の中、般遮欲天によって琴の伴奏をともない、しまも偶数句末に押韻する「行地印文」であることを解明した。