漢語仏典に説かれている偈は、中華の韻文作品のように完璧に押韻するものから、俗文学作品のように不完全ながらも通押するものまである。そして、そのような現象にはいくつかの要因があると考えられる。そこで偈頌を押韻または通押の状況から5種に分類し、それぞれの特徴と通押の要因を検証し、漢訳者や撰述者による偈に対する声律や韻律への配慮の痕跡を明らかにした。