道宣は隋の彦琮を漢訳者として評価し、『続高僧伝』訳経篇において立伝したのであるが、彦琮は実のところ一度として訳主を担ったことはなかった。それにもかかわらず漢訳者として評価されていた背景には何らかの条件があったものと推察される。本発表ではその条件について考察した。