インド西域仏典の偈(gatha)が漢訳される際に、中国の伝統的な韻文の趨勢と連動させつつ翻訳されていたことを論証した。一端は解体してしまった原典の形態が、漢語の形態として再構築されたということである。新たな雛形を作るよりも既存にして周知の様式をそのまま転用したのである。