キーワード:法然 宗義 円頓戒 宗義としての法然の戒に対する解釈を、授戒と持戒に分類した上で考察した。また持戒については、諸行の一行として『選択集』第四章に示される廃助傍の観点から検討した。廃捨されたのは「往生行」としての戒であって、「非往生行」としての戒はもとより廃捨しておらず、助成としても通軌(傍)としても認められていたのである。