終了年月日:1999/02 仏教経典はインド・中央アジア・中国・韓半島、そして日本において編纂される。『大乗毘沙門功徳経』は中世の日本で台密の影響をうけながら成立したと思われる。『今昔物語集』や『覚禅鈔』・『白宝口抄』などにも引用され、疑偽経典にしては珍しく大部なものである。本稿では名古屋市の真言宗七寺に所蔵される同経全11巻の概要・成立・中国仏教からの影響・日本における展開などを論じた。 (担当部分は影印・翻刻・校訂・訓読・解題、PP.97-424)