キーワード:「<表現・言論の自由>原理主義」、C.テイラー、J.ハーバーマス、「翻訳」という「条件」
イスラム教徒によるフランスの風刺新聞襲撃は、「〈表現・言論の自由〉原理主義」と「イスラム原理主義」とが宥和不可能な対立にはまりこんでいくような状況をつくり出している。一般に宗教的市民と世俗的市民の「共棲の作法」を探るためのヒントは、公共圈における宗教の位置づけをめぐるチャールズ・テイラーとユルゲン・ハーバーマスの対立する所説に見いだせる。 宗教を特別視すべきではないとするテイラーの主張と、宗教的言語