金沢の象嵌職人の日記を基本資料として日本近代化論の再評価を行なう。伝統職人は大正期以降の近代化の過程で没落していったが、そのなかで少数の職人が近代化にどのように適応していったのか。職人のパースペクティヴから近代金沢が「伝統都市」として再生していく過程を分析する。