ミードの科学的方法を検討することによって行為論とシステム論のパラダイム統合の可能性を示す。ミードは社会の特徴を構造的社会性と時間的社会性の二側面に分けて考察する。構造的社会性はシステムのアイデンティティーの維持を意味し、時間的社会性は個人のアイデンティティが社会のなかで維持されることを意味する。ミード理論の特徴は諸個人の時間的社会性が社会システムの構造的社会性の前提になっている点である。