北野天満宮の祭礼である「瑞饋祭」については、これまで神社によって編纂された「伝承」によって説明されていたが、そうした伝承には歴史的にみても誤謬が多い。そこで本報告では、祭の出仕母体である「保」を手がかりに、保の実態とその変遷を検討することにより、祭の歴史的な変化について述べた。