女性の出産や生理的機能がケガレであるとされてきたかつての民俗社会の実態について分析し、伊豆諸島その他の地域における女性司祭の民俗や各地の産小屋の民俗を事例として、民俗社会におけるムラの論理と女性の役割との相関性について、独自の見解を維持する。さらに現代社会における同様の問題についても触れ、民俗学研究の現代的意義と可能性について論及する。