日本と韓国の民俗慣行、中でも家・家族・親族、及びそれらの延長上においてとらえることのできる祖先祭祀の問題について、比較民俗学的視点より考察を試みる。構造的・機能的に分析すると同時に、実際の諸地域における習俗や慣行、すなわち民俗の実態をも重視しながら、これらの諸事象を、いわゆる人々の生活実態として捉えんとする。具体的には日本本土・奄美沖縄地方・韓国の三地域に関する事例をもとに、独自の分析を試みる。