京都北部の山村、および若狭の名田庄村・小浜市・大飯町における松明行事に関する調査の中間報告を行い、夏の松明行事の諸相と分布状況について考察を試みる。さらに愛宕信仰に端を発する松明行事と、盆の精霊送りとしての火の風流化の特殊な形態としての京都五山の送り火とが、もともと異質な行事であったことを指摘する。