本研究は、明治期以来、日本において図書(研究書、文芸評論等)や雑誌(学術誌、文芸誌等)をつうじて発表された文学理論にかかわる諸文献についての総合的研究である。われわれは本研究を通して、国内外で広範な文献調査を行い、それにもとづいて日本近代の作家、批評家、文学研究者らの理論的業績を俯瞰的視点から跡づけた。また、そこで得られた知見と情報を、国内はもとより海外(フランス、イギリス、ドイツ、アメリカ、ルーマニア、ハンガリー、台湾等)の研究者とも共有し、彼らとの意見交換をつうじて今後の日本学における理論的研究・教育の活性化の可能性を探った。