戦後期に建設された住宅団地は老朽化が進んでおり、その再生は重要な課題である。市街地型の住宅団地の再生は、郊外型に比べて周辺市街地への配慮がより一層重要であり、単なる技術的問題としてではなく、地域との連携を含めた社会的課題として取り組まなければならない。本研究では、わが国最初期のRC造店舗併用住宅団地である京都・堀川団地を対象として、代表者らがこれまで研究に取り組んできたスケルトン・インフィル方式に団地再生という現代的価値を見出し、その実現のための技術的・社会的課題の解決を目指し、アクションリサーチを主な研究手法として、地域のまちづくりと連携した市街地型公的住宅団地の再生のあり方を明らかにした。