競争的資金等の研究課題

基本情報

氏名 若林 靖永
氏名(カナ) ワカバヤシ ヤスナガ
氏名(英語) WAKABAYASHI Yasunaga

タイトル

医薬品マーケティングにおける顧客サービスの解明

提供機関

日本学術振興会

制度名

科学研究費助成事業 奨励研究(A)

研究期間(開始)

1997

研究期間(終了)

1998

代表者

若林 靖永

連携研究者

 

研究種目

奨励研究(A)

配分額(総額)

1500000

配分額(直接経費)

1500000

配分額(間接経費)

 

研究概要

昨年度の研究から引き続いて、医薬品マーケティングを規定する諸要素の検討をすすめた。特に他の先進国とは異なり、国家による統制の強い点、欧米で許可さhている最高の医薬品で日本での審査費用の高さなどから日本で認可に至っていない医薬品が少なくない点、など、新たな論点について調査をすすめた。さらに、新医薬品の普及プロセスのモデル、競合商品との競争プロセスモデル、MR(医薬情報担当)のデイテーリング(医療機関訪問)活動のモデル、コ・マーケティングないしコ・プロモーション(医薬品を他企業と共同で販売することなど)のモデル、以上5つのモデリングの検討をすすめた。
そのために、医薬品メーカーの販売責任住者、MRへのヒアリングをすすめてきた。医薬品メーカーによってかなり主力となる医薬品の分野が異なり、分野の違いマーケティングの違いにつながり、MR活動のスタイルにも多様なパターンがあることがわかってきたので、さらにヒアリング調査を継続してすすめる必要がある。医療機関の医薬品購入決定プロセスとそこにおけるMRディテーリング活動の有効性の相関関係については、まだ未解明な点が多い。医薬品のなかで効果が変わらない類似品が少なくないこと、にもかかわらず新薬ほど薬価が高<、薬価差益も大きくなる、病院経営における薬価差益の影響が少なくないことな.どにより、複雑なプロセスが生まれている。今後は、社会的効率の観点から言えば、MRディテーリング・コストの高さをどう評価するか、その評価軸もふくむようなものとして、相関関係の分析が求められる。