広島県内の児童発達支援事業所及び放課後等デイサービス事業所を対象に、発達障害のある児童の支援に関するアンケート調査を行った。その結果、児童発達支援事業所及び放課後等デイサービス事業所を利用する発達障害児の割合が増加しており、職員の専門的な支援を必要としていることがあきらかになった。また、感覚処理障害を併せ持つ児童は、社会生活上の課題を抱えていることも多いとされている。そこで、五感力と発達障害児に関する研修を受けた事業所の職員へインタビューを行い、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて分析した。その結果、職員は【(自らの)近似の感覚体験】を語ることで、過去の支援を吟味し、対象児童の感覚処理障害についてあらためて理解しようとしていた。そして、職員の【(思いと)支援が変容】し、【複数感覚】で児童の生活全体を捉えながら、児童のライフステージの課題にも気づき、児童の【社会性を育む支援】を目指していこうとしていることが明らかになった。