2014年に国際ソーシャルワーク教育学校連盟(IASSW)と国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)によって採択されたソーシャルワーク専門職のグローバル定義をもとに、日本ソーシャルワーカー協会による倫理綱領、日本社会福祉士会の行動規範が2020年、2021年に相次いで策定された。折しも新型コロナウィルス感染症拡大により、ソーシャルワーカー養成を行っている多くの大学では遠隔授業を余儀なくされた。学生はソーシャルワークの基盤となる価値や倫理について十分な議論をすることなく、実践現場へ出るという状況が生じつつある。そこで、グローバル定義について実践現場での先行研究と、教育現場での先行研究に筆者らの教育実践例を加えて、ソーシャルワーク専門職のグローバル定義をどう教授するかについて検討を行ったものである。