『心理臨床学研究』を対象に、藤岡(2014)をベースとしながら、日本心理臨床学会の民族的マイノリティを対象とした研究動向の把握の更新を目指した。その結果、この10年間は、それまでの約30年間と同様に、(1)研究数が少なく、(2)研究対象にも偏りがあることが明らかになった。その一方で、(3)資料論文よりも研究論文が多くなる形で、研究の独創性や臨床的意義は高まっている傾向があることも明らかになった。