炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)とともに生きる患者の生活体験を明らかにするために、帰納的因子探索型研究をおこなった。外来通院中の20~30歳代のクローン病患者4名、潰瘍性大腸炎患者7名の11名を対象に半構成的面接法によるインタビューを実施し、継続比較分析法によるデータ分析によりカテゴリーを抽出した。IBDとともに生きる患者の生活体験の中心的概念として《困難さ》が抽出され、関連性をもつ7カテゴリーで構成された。