本研究は、批判的ディスコース分析(critical discourse analysis)および批判的言語意識(critical language awareness)を理論的枠組みとし、高等学校1年生を対象とする英語教科書のテクスト(トピック:絶滅の危機に瀕している南極のコウテイペンギン)を分析する。分析の目的は、教科書テクストの言語的特徴に注目しながら、このテクストの中に隠されているイデオロギーを明らかにすること、そして厳しく検定されているが故に、一見公平公正に思える教科書の中にもイデオロギーが潜んでいるという批判的な言語意識を学生の中に育むことの意義を唱えようとするものである。