本書は、1930年代から現在までの百貨店広告を中心に、新聞広告・テレビCM・ネット広告などの広告文化の検討を通じ、幅広い内容をもつ「中国社会文化」や「アジア多元文化」の理解を目指してものである。本書の大半である百貨店の消費文化に関する章は、2008~2009年に受けた「平成20年度吉田秀雄記念事業財団研究助成」による研究成果である。本書において、活字メディア広告やテレビ・コマーシャルなどのコンテンツを対象としたテキスト分析のほか、中国(上海)と日本(東京)における現地調査から得た一次データを基にそれぞれの消費状況(特徴・傾向)の比較分析も行っている。