書籍等出版物

基本情報

氏名 楊 韜
氏名(カナ) ヨウ トウ
氏名(英語) YANG Tao

タイトル

重畳たるタクティックス:日中戦争期の話劇をめぐって

著者

楊韜

出版社

汲古書院

出版年月

2022/01

ページ数

全240頁

ID:ISBN

 

ID:ASIN

 

担当区分

単著

担当範囲

 

担当ページ

1‐240

概要

日中戦争期における話劇文芸の現象は非常に流動的なものである。話劇を中心とする「文化戦/文芸戦」の全景を立体的に俯瞰するため、本書では「重畳たるタクティックス」という視座のもとで、三種類の「戦術」という「脈絡/軸」を導入して考察してきた。第一章は、話劇家を中心とした文化人たちを対象に、彼らの戦時下の活動ならびにそれに伴う喜怒哀楽の情緒や心境を三つの側面から考察した。第二章は、これまでの戦時下話劇研究においてほぼ空白である中央青年劇社を取り上げた。第二章は、主に政治的・地理的な視点から、「時空間的重畳」の側面を強調する。第三章は、戦時下における歴史話劇というジャンルを対象とし、二人の話劇家(田漢と楊村彬)による歴史話劇作品の創作活動を考察し、彼らの創作動機や背後にある政治的・社会的文脈に関する検討を行った。第三章は、主に「歴史と現実の重畳」に力点を置く。補論では、主に反戦日本人を対象とし、彼らによる抗戦話劇運動の実態を考察した。補論に取り上げられる事象から言うと、すなわち、(本意かどうかに関わらず)出征のために日本から中国にやってきた日本軍や軍属である。彼らの場合、「中国人」や「日本人」といった国籍及びそれに伴う民族的アイデンティティーを越えること、言い換えれば、混沌するアイデンティティー/ 曖昧にする国籍/異同・離反する身分といったような「特殊な代弁者」となっていたわけである。

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記述言語

日本語

著書種別

単行本(学術書)