キーワード:ユーモア 笑い 国語科教育 文学教材 本研究は「ユーモア的構造」という概念に着目して教科書教材『あめ玉』(光村図書5年)を分析し、その特徴について検討するものである。「ユーモア的構造」が成立しうる中核的な要件である「認知的なズレ」の知覚・解決という点に注目することで、、本教材が、(1)読み手を意図的に誤った文脈へと誘導する「しかけ」を数多く内在していること(2)前提とする文脈の強制的な変更により部分の解釈、意味・価値づけが変化するという特徴をもつことなどが明らかとなった。