統合失調症を患う親と暮らす娘の経験を,定性的アプローチを用いて明らかにした.経験として世話をされない生活や親の症状による被害とトラウマ,病状を説明されない困難,親や親族からの愛情を感じず翻弄された生活,教員・医療職・近隣住民の子どもへの踏み込まない関わり等が明らかになった.子どもの生活を支える支援や子どもへの疾患説明,健常な大人が関わり,子どもの発達を保障するしくみづくりが必要である.