初期仏教研究1【梵文阿含資料】1904年にピシェルが公表した4種の木版刷梵文断簡は梵文阿含研究の発端となった。同種の木版刷梵文中阿含経1葉が発見され、説一切有部の梵文阿含経は四阿含全体にわたってが木版印刷されたことが推測される。この断簡について、従来の漢訳との比定を是正すると共に、断簡Ⅰ・Ⅱに記載される“buddha-bhāṣitaḥ"は従来不明だった品名「仏所説品」表す。