ウパニシャッド研究5【心の概念】 プラーフマナからウパニシャッドに至る感覚機能と優位性に関する諸説の中で「プリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド」では心臓(hṛdaya)を立て、ヤージュニャヴァルキアの思想理解の上で重要な概念である。「プリハッド」4.1におけるジャナカ王との対話では、語・生気・眼・耳・意の五機能に対して心臓は統括する位置にあり、アートマンを宿す場として、その意義が強調される。