初期仏教研究11【梵文阿含資料】漢訳『雑阿含経』には涅槃経類(梵文涅槃経MPSと他派の伝承、MPPetc.)を構成する小経が含まれ「念処相応」散逸部分(『瑜伽論』摂事分4.8」)が、『毘奈耶薬事』チベット訳に経全体が引用されていることを、訳文の問題点と併せて指摘。さらに、涅槃経類に説かれる「白州(ātmadvīpa)自依」等の教説は道品所収の経を中心に構成されていることを、涅槃経類の分析によって解明。