吐蕃人によって敦煌が支配される中唐吐蕃期(786~848年)の西方浄土変については、敦煌研究院の孫修身氏や施萍婷氏による概括的な基礎的研究があるのみで、その具体相はいまだ明らかにされていない。 そこで本発表では、西方浄土変に付属する十六観図に着目し、吐蕃支配期の十六観図について、実地調査した成果にもとづき考察を加えた。