高齢者や障害者が生きていく上で起きる問題を解決する際に、当事者の主体性を尊重する ことは重要な研究課題となってきた。しかし、当事者の主体性の尊重が大きく遅れているの が「子ども」を取り巻く問題である。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、子どもたちは 学び、遊び、集う権利を侵害された状況にあるが、当事者である子どもたち自身が状況をど のように感じているかは問われず、子どもたちは意見表明の機会を奪われた状況にある。
本研究では、国内外の子どもたち自身による対話を通して、コロナ禍によって子どもたちの権利がどのように侵害されているかを明らかにし、子どもたち自らが解決に向けた提言を行う。本研究の実施により、子どもたちの権利が侵害されている状況において、子どもたち
自身が問題解決の主体者であるという認識を社会に広げ、子どもと共に問題解決することが当たり前となる社会の実現を目指す。