本書は、博士論文(1999年3月学位取得)を加筆・修正して刊行した単著である。 戦前期日本の政治的な宗教運動(日蓮主義運動)を対象として、近代日本の「国家と宗教」の関係(政教関係)と日蓮主義運動の運動的特徴を分析した。分析の結果、日蓮主義運動は、国体イデオロギーを媒介とすることで国家との交渉を図り、仏教的政教一致をめざしたことを明らかにした。 本書で、日本宗教学会賞と中村元賞を受賞した。