本書は、近現代日本の「国家と宗教」の関係の分析をテーマとして、法学者、宗教学者、仏教学者、社会学者らが執筆した上下2巻からなる論文集である。上巻は戦前期、下巻は戦後から現代までの時期を扱っており、国家神道、仏教、修験道、新宗教、宗教法、政教分離、靖国問題等、幅広いトピックスが扱われている。 私は、上巻の第Ⅱ部第12章「反戦・反ファシズムの仏教社会運動─妹尾義郎と新興仏教青年同盟」を分担執筆(pp. 447-481)。編者は京都仏教会、執筆者は洗健、田中滋、野田正彰等、26名。