本書は、アジア仏教史のシリーズ全15巻の一巻であり、日本の近代仏教史の通史をまとめた論集である。私は、「近代仏教の形成と展開」(pp.61-103)を分担執筆した。「近代仏教」の定義に始まり、その概念をめぐる問題を指摘したうえで、明治20年代から大正期までの近代仏教の展開過程を考察した。 執筆者は、谷川穣、藤井健志、島薗進、辻村志のぶ、島田裕巳、末木文美士他、14名。