本書は、「ソーシャル・キャピタル」という分析概念を用いることで、「地域社会と宗教」の関係に関する新しい研究の方向性をめざした論集である。私は藤本頼生とともに編者を担当し、「まえがき」(pp.5-12)と「総論 宗教は地域社会をつくることができるのか?」(pp.19-42)を分担執筆した。ソーシャル・キャピタル概念を用いて「宗教の社会活動」を分析することで、地域社会における宗教の公共的役割を論じるための展望を示した。 執筆者は、編者2名、山口洋典、宮下良子、櫻井義秀、宮本要太郎、白波瀬達也、板井正斉、井上治