本シンポジウムは、ドイツのチュービンゲン大学で開催された、日本におけるナショナル・アイデンティティと宗教の関係に関するシンポである。欧米と日本の研究者たちが近現代日本の仏教、神道、キリスト教、新宗教について論じあった。 私は、田中智学の日蓮主義運動を事例として、近代日本の仏教と国体イデオロギーとの関係を検討した。田中は、国体イデオロギーを自分たちの教義や実践に組み入れることで、自分たちの運動を展開していったことを報告した。