本報告は、仏教教団の男女共同参画、介護、医療現場での仏教理念実現の実践、戦後の仏教の平和運動など、仏教の社会参加に注目し、その課題と問題点を検討するテーマセッションでの報告である。 私は、アジア・太平洋戦後直後の仏教改革運動と仏教者平和運動を取り上げ、検討した。分析の結果、この時期の仏教者平和運動は戦後直後の平和運動の一翼を担い、それを革新的な国民運動として組織化したことで、戦後社会の秩序形成に関与し、公共的な役割を果たしたことを指摘した。