本論は、菊池裕生との共著(後半の3、4を担当。筆頭執筆者は菊池)。社会学の経験的研究における有効な方法論として、ナラティヴ・アプローチを検討し、経験的研究への適用可能性を論じた。 私の担当箇所では、「私たち」という集団の経験に焦点を当て、物語による「私たち」の関係性の構築過程を示した。とくに社会運動組織の「参加者のナラティヴ」と「運動のナラティヴ」に着目し、自らの調査対象(市民運動)の事例をもとに、「私たち」の関係性の分析を提示した。