本発表はそれまでの唐末五代における杭州城についての論考をもとに,新たに呉越国による寺院建設について注目した。呉越国は仏教を厚く保護したことでも有名だが,杭州城内や付近の寺院建設は300近くにまで及ぶ。その寺院の杭州城内外に分布する状況から,当時の杭州城の景観の復原の可能性を述べた。