天平宝字度の遣唐使の活動をつぶさに追い,この度の遣唐使が,大唐帝国から見て他の遣唐使とは異なる性格を持っていたことを確認した。また遣唐使の時代というと,日本は中国から先進的な制度・文物・情報などを一方的に移入していた時代とされるが,大唐帝国から日本に物資を求める事例があったことを示した。