病院併設の適所リハビリテーション施設を利用している聞き取り調査が可能な31名を対象とし,主観的健康感と関連する要因について検討した.入所者の各調査項目による主観的健康感は,要介護度が低い方が有意に高く(p=.031),感覚機能障害の有無では無い方が有意に高い(p=.030)結果となった.適所者の移乗動作では自立Lている者が要介助者に比べ主観的健康感が有意に高い(p=,001)結果となった.さらに,身の回り動作において整容動作(p=.030),排泄動作(p=.019),入浴動作(p=.009),更衣動作(p=.001)が自立している者が要介助者に比べ主観的健康感が有意に高い傾向を示した.歩行(p=.010)と階段昇降(p=.020)においても自立暑が有意に主観的健康感が高い結果となった.一方,余暇活動・家庭内役割については関連が認められなかった.さらに,遺新着と圭介護著聞の主観的健康感には有意な差は認められなかった(p=.325).
今回の結果からは,余暇・社会的活動を遂行する上で,まずはADLが何らかの方法で自立していることの重要性を示唆するものと考えられた.