小学4年生36名を対象にTraceCoderにより目と手の協調運動の関連を検討した. その結果,サイン面積,サインズレ量,円面積,螺旋前1/3CVの頗にマットへの片足とびへの影響度が大きく,三角面積,三角ズレ量,サイン加速鼠 プラスズレの顆に片脚立ちへ大き影響していた. TraceCoderのズレが少ないほどバランススコアが高いことを意味した.各なぞる課題と各バランス評価の関係では,サイン波に必要な協調性がマットへの両足とびという連続的な方向の切り替えと重心移動を伴う動的バランスと関係があると考えられた.三角図形の描画に必要な協調性として,方向の切り替え時に運筆動作を止めることが弱いとずれが生じても片足立ちで止まるという静的バランスに関係があると考えられた.作業療法を実施するうえで目と手の協調性を促すためにトレース課題を設定する場合,図形の遠いによって必要とされるバランス能力が異なることをふまえる重要性が示唆された.