入院中に転倒を頻回に繰り返す症例に対し、環境設定を行い、自宅復帰にあた り、自宅での環境設定に深く関わる機会を得た。症例に対する知見を述べるこ とを目的とした。症例は高齢であり、動作緩慢、体幹の筋力低下、立ち直り反 応の減弱が著明であることに加え、左上下肢の意識の低下、認知症による理解 力・注意力の低下があるために、転倒を繰り返していた。口頭指導や目印の設 置、注意を喚起する注意表作製、ADL訓練を行い、口頭指導よりもポスターが 有効であった。病棟と話し合いを持ったことも、転倒・危険行為の軽減に至る 要因